各種検査
各種検査
尿検査のほとんどは、本来尿中には存在しない血液や蛋白の成分が尿から検出されないかを調べています。尿中にこれらが混入する病態は多岐にわたり、血液検査やあとで述べる超音波検査を組み合わせて、病気の診断、対応に繋げています。学校検尿での検尿異常にも対応いたします。
先に述べたように、泌尿器化では尿潜血の検査だけでなく、尿沈渣の検査を行います。
前立腺肥大症、神経因性膀胱や尿道狭窄症などによる排尿障害の程度を調べる検査です。尿流測定装置が設置された検査用トイレに排尿することで、排尿の勢い、排尿量、排尿時間などの測定を行います。排尿後の残尿量測定もおこないます。過活動膀胱の薬を飲んでいる場合も、必要となってくる検査です。男性の場合は尿勢の低下を自覚されることが多いですが、特に女性の場合は、自覚なく残尿が増える場合が多くみられます。その場合は、膀胱炎の原因となったり、さらに重症化した場合には自分の力で排尿することができなくなることがあり、内服加療中も定期的にこの検査を行うことが重要です。
病気を見つける上での画像検査の位置付けになります。超音波を発信し、体内の臓器や組織に当たって跳ね返ってくるエコーを画像化することで、各臓器の大きさや非生理的なものの把握、血液の流れなどがリアルタイムに評価できます。体に負担をかけない検査で、さまざまな病気の診断に利用されています。
なお、お腹以外にも超音波検査が有力なケースがあります。まずはどんな症状でもお気軽にご相談いただければと思います。
膀胱鏡とは、膀胱内を観察するカメラ検査です。
尿の出口である外尿道口からカメラを挿入し、尿道を(男性であれば前立腺も)経由し膀胱の内側を観察します。
以前は硬い金属のカメラで行われていましたが、現在では軟らかいカメラ(軟性膀胱鏡)を使用することが多く、当院でも軟性膀胱鏡を使用しています。
尿道からカメラを挿入すると聞くと、非常に苦痛を伴うイメージがありますが、麻酔のゼリーを使用し、軟性鏡を使用することで、苦痛を軽減できます。
それでも尿道の長い男性や、特に前立腺の大きい方では多少の苦痛が伴う検査になります。しかし、小さい膀胱がんなどは、膀胱鏡でしか見つからないこともあり、肉眼的血尿や、膀胱がん・腎盂尿管がんの術後経過観察では、必要な検査です。
苦痛を軽減するためには、なにより検査を行う医師の技術が大切です。
当院医師は数えきれないほどの膀胱鏡検査を行ってきていますので、安心して検査を受けていただきたいと思います。
検査の後では膀胱炎や前立腺炎を予防するために、飲水を多めにしていただきます。膀胱内が汚れている場合には抗生剤を処方する場合もあります。
検査後、軽度の血尿が出ることがありますが、自然に軽快することがほとんどです。
膀胱鏡が必要とされる場合は以下のような場合です。